システムインテグレーション事業部では、デジタル技術を活用して課題解決を図る地方自治体や企業に対して、課題内容を的確に捉え、クラウド技術を活用したシステム設計から開発、運用・保守まで一貫した支援を行っています。
本記事中では、自治体様におけるローコードツール「kintone」を活用した業務最適化の取組みをご紹介します。
各課の郵便発送業務における二重入力の解消と集計作業の効率化を目的とし、郵便料金の算定・集計を自動化するkintoneアプリを構築しました。
・毎日、各課がExcelでの差出票作成⇒総務課への集計結果等の報告は紙とExcelが混在
・毎月、総務課がExcelにより集計を取りまとめ
・差出票作成用のExcelと集計用のExcelによる二重での入力作業への負荷と、作業ミスの発生
・集計作業時の整合性確認が煩雑であり、入力漏れ等発見に時間を要する
・各課職員が郵便発送を行った際の料金の算定業務のkintoneアプリ化による、整合性の確認や調整処理の自動化
・郵便物発送に必要な帳票の自動出力機能の実装による、発送や集計業務の効率化
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・発送業務が10分/回(毎日)、集計業務が20分/回(毎月)削減
・入力ミスの解消、整合性確認の不要化
介護予防・日常生活支援総合事業における介護保険サービス事業所からの請求業務の効率化を目的とし、FormBridgeとkintoneを活用した請求管理システム(アプリ)を構築しました。
・毎月、各業者が手書きまたはExcelで作成した請求書を郵送または来庁して提出
・その後、高齢者支援課が内容確認し、ミスがあった場合は業者に連絡し修正を依頼
・各業者の請求書や提出の作業負荷と請求書内容ミスの発生
・担当職員の内容確認及びデータ管理のための入力作業の負荷
・オンラインでの請求書提出の実現、および先月の請求書コピー機能による今月の請求書作成の効率化
・各業者からの請求内容の自動的な請求書管理アプリへの登録による、確認やデータ管理作業の効率化
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・事業者の請求書作成・提出作業の負荷軽減
・職員の確認及びデータ管理作業時間の短縮(月 3時間⇒ 1.5時間に短縮)
環境保全型直払に関する報告の一環として、出穂前後の写真を登録できるフォームおよび管理アプリを構築しました。
・毎年、生産者が複数の地番の写真を来庁し一括で提出
・その後、農業振興課が生産者毎に写真を仕分けし、写真を添付した報告書を作成
職員の写真の仕分けと報告書の作成に作業負荷が発生
・オンラインでの各地番の写真提出の実装
・各生産者からの提出写真の自動的な写真管理アプリへの登録による写真の仕分け作業の不要化、および写真付き報告書のボタン1つでの作成を実装
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・生産者の写真印刷および提出作業の負荷軽減
・職員の写真仕分け作業と報告書作成作業時間の短縮
環境保全型直払の農家ごとの管理台帳の取りまとめを行うアプリを構築しました。
・毎年、生産者が申請や報告に必要な情報を紙で提出
・その後、農業振興課が情報をとりまとめ、国の様式(Excel)に1件ずつ手入力し、国に提出
・各生産者が提出する紙の情報(複数の地番毎の情報、農薬使用状況等の情報など)が非常に多く、生産者の作業負荷が大きい
・職員の情報取りまとめおよび管理作業の負荷が大きい
・オンラインでの申請や報告情報の提出の実現、および昨年の申請情報を元にした翌年の申請の実現
・各生産者からの申請や報告内容の自動的な環境保全管理アプリへの登録による確認や集計作業の効率化、および国の様式へのボタン1つでの出力機能の実装
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・生産者の申請書作成作業の負荷軽減
・職員の情報取りまとめ作業と報告書作成作業時間の短縮
団員情報や出動報告などの登録を通じて、最終的に「出動報酬」と「年額報酬」を計算し、振込データを作成するシステムを構築しました。
・毎年、約2,300名の消防団員の階級別報酬をExcelで作成
・毎月、消防団員の出動報告を紙で提出
・3か月毎に約2,300名の出動報酬を手動で計算し、振込データを作成
・出動報告の内容が報告者によって異なるため、出動報告の取りまとめに作業負荷が発生
・消防団毎の支払い方法や階級等での報酬が異なり、報酬計算に多くの作業時間が必要
・出動マスタと団員マスタを利用した出動報告登録アプリの開発による、出動報告の入力ミスの防止と報告作業時間の短縮
・出動報告を元にした団員別報酬のボタン1つでの自動計算機能の実装、および出動報酬明細や振込データのボタン1つでの作成機能の実装
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・消防団員の出動報告作業の負荷軽減
・職員の出動取りまとめ作業や手当計算、振込データ作成作業時間の短縮(年2日間⇒1時間)
市内の水利図の情報を格納し、管理するアプリを構築しました。
水利図情報の管理ができていない
水利図情報の一元管理ができておらず、管轄の消防団の経験に基づいた把握となっている
・消防団員による最新の水利図情報登録アプリの開発による、市全体の水利図情報の一元管理の実現
・新規登録や修繕報告時の市担当職員へのメール通知機能の実装による、関係者間の情報共有の実現


・市全体の最新の水利情報のリアルタイム共有の実現
・地図情報と連携した水利情報の閲覧による、必要時の水利情報確認時間の最小化
被保険者台帳に登録されている対象者に対して「あん摩・はり・きゅう施術券」を発行し、その発行履歴を管理するアプリを構築しました。
住民基本台帳システムのカスタマイズ(開発)にて管理
国の施策であるシステム標準化に伴い、住民基本台帳システムの標準装備対象外となったため、別システムによる実装が必要
・住民基本台帳システムから抽出した被保険者情報を一括登録できるあん摩・はり・きゅう施術券発行アプリの開発による、システム標準化以降のシステム利用の継続
・個人毎の年間の発行枚数制限等のシステムでの自動管理機能の実装
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・システム開発費用の最小化
・発行枚数管理の自動化等による職員の確認および集計作業時間の削減
・確認作業→1人あたり3分~5分短縮
・集計作業→案件毎3時間~10時間短縮
道路占用申請の許可業務(占用料計算と台帳管理業務)を効率化するアプリを構築しました。
・道路占用申請において、道路占用料計算を手動で計算し、Excelによる台帳管理を実施
・翌年の占用料や更新時の占用料についても、同様に手動で計算の上、年度毎のExcelによる台帳管理を実施
道路占用料計算における作業負荷および計算料等誤りの可能性が発生
・占用料マスタを利用した占用料計算機能を備えた道路占用管理アプリの開発による、占用料の自動計算の実現
・毎年の更新料の自動計算機能、および申請時に必要な帳票のボタン1つでの作成機能の実装
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・道路占用申請時の占用料計算作業と帳票作成作業の削減
・道路占用管理の一元管理による職員の作業管理負荷の削減